2013年9月3日火曜日

【番外編】 情報処理技術者試験 データベーススペシャリスト取得(2013/06)

英語とは関係ないが、独学で高度情報処理試験 データベーススペシャリストを取得したので、番外編として学習ログを記録。

◆取得の背景
DBの専門知識はほとんどないが、業務上DBに関わるシステムの開発、運用を行う機会が増えてきたのと、(SQL言語やOracle/SQL Serverの仕様といった細かな部分ではなく、)DBの全体像や考え方を把握しておきたい、と感じるようになってきたので受験を決意。2011年の春に、過去問を数問解いて参考書を一度通読しただけで臨んで惨敗したので、今回はきちんと計画を立てて勉強して無事合格となった。

◆総勉強時間
一昨年が50時間、今回が100時間程度。

◆前回(2011年春)の勉強内容
「データベーススペシャリスト完全教本2011」を購入し、全体を通読後、5年分の過去問の中から数問を解く程度で時間切れとなってしまった。特に午後2については、解答を読みながらでないと解き進められないようなレベルのまま試験突入となってしまい、結果は当然ながら午後2で10点足りず不合格(というか午後1が合格ラインを超えていたことがむしろ奇跡…)。

◆今回の勉強内容
簿記でも痛感したので、過去問を解きまくるのが合格の鍵となることは分かっていたものの、簿記よりも1問のボリュームが多く、手を広げすぎると繰り返し解くことが出来なくなりそうだったので、「徹底解説データベーススペシャリスト本試験問題」の3年分にターゲットを絞り、全体を2周しっかり回すプランとした。ただし、午前・午後ともに基礎知識が不足していてすぐに問題に取りかかれる状態ではなかったので、まずは「基礎からのデータベース設計」、「ベテランが丁寧に教えてくれる データベースの知識と実務」、「ポケットスタディ データベーススペシャリスト」の通読を行ってデータベース全般のイメージを固めた上で、その後「情報処理教科書 データベーススペシャリスト」の通読と、「徹底解説データベーススペシャリスト本試験問題」の過去問を並行して進めるようにした。

3ヶ月前:
通勤時間、入浴時間を使って「基礎からのデータベース設計」、「ベテランが丁寧に教えてくれる データベースの知識と実務」、「ポケットスタディ データベーススペシャリスト」を通読。データベース全般の基礎知識、正規化の流れと内容、DB設計の進め方は理解してイメージできるようになった。

2ヶ月前:
「情報処理教科書 データベーススペシャリスト」の通読を開始するとともに、並行して土日に「徹底解説データベーススペシャリスト本試験問題」の過去問に取り組むようにした。過去問は問題、解答、解答シートのセットを2回分、すべて紙で用意した。これには全部で数時間かかったものの、その後の勉強が圧倒的に楽になったのでやって正解だったと思う。午前問題は個別に勉強はしなくても6割程度取れる状態であることが分かったので、過去問3年分を1周回し、間違えた問題だけを繰り返し解く方針とした。午後1、午後2は「正規化せよ」のような直球問題を除くとほとんど手を付けられない状態で、最初は解答を読むのがメインとなってしまったが、数問解いていくうちに少しづつ自分で手を付けられるようになってきた。とはいえ1周目を解いている限りでは、自力で解けるのは5割程度で合格は遠いという印象だった。

1ヶ月前:
「情報処理教科書 データベーススペシャリスト」の通読が要略完了し、気になった部分だけ2度目の通読を実施。それでも頭に入っていない項目については、紙に手書きで書き出して、勉強の都度眺めることで記憶を定着させた。「徹底解説データベーススペシャリスト本試験問題」の過去問は、まとまった時間が取れるのが週末だけなので、図書館やカフェに籠もってひたすら解いては解答を読んだ。とはいえ1日解けて3問、時間が無いときは1問しか解けないこともあり、予定よりは大分遅れてしまい、試験直前になってようやく2周目が完了した。この時点で解いた問題に近しい問題が出れば、6~7割くらいは取れるのでは?と自信がついてきた。後は初見の問題が出ないことを祈るのみ…。

試験直前:
紙に手書きした苦手事項の確認と、午前問題で間違えた問題の再チェックを実施。また「情報処理教科書 データベーススペシャリスト」の巻頭に載っていた、解答テクニックを再度読み直し試験のイメージを固めた。

また合格した人のブログやWebの記事を読むと、午後問題の選択を事前にある程度決めている人が多く、そうすることで変に迷ったりてんぱったりしなくなるとのことだったので、自分も問題選択の戦略を立ててみることにした。午後Ⅰは、問1:基礎理論(関数従属関係、キー、正規化等)、問2:データベース設計(基礎理論+ER図)、問3:SQLまたはDBMSの出題となることがほとんどで、問3は計算ミスのリスクがあったり、見慣れない問題が出るリスクが若干ありそうなので、問1、問2を選択することに決定。午後2はどちらもデータベース設計(基礎理論やER図等)の問題となることが多いものの、問2の方がベーシックな問題が多い&作図や長文回答が多く(辛そうに見えるけど…)部分点を狙いやすそうなので、問2を選択することにした。

◆使用した教材
◇基礎からのデータベース設計


データベース設計の流れや、正規化などの基本的な部分がストーリーに沿って説明されていてとてもわかりやすかった。DBのイメージ作りには最適。

◇ベテランが丁寧に教えてくれる データベースの知識と実務


基礎からのデータベース設計と同じく、ストーリーに沿ってDBの基本的な考え方が説明されていた。内容はかぶっているけどこちらもわかりやすく、2冊読んでも無駄ではなかったと思われる。

◇ポケットスタディ データベーススペシャリスト


DBの主要な用語や考え方をシンプルに羅列してあり、ボリュームもそれほど多くないので、時間があまりない時に気軽に読めて良かった。

◇情報処理教科書 データベーススペシャリスト 2013年版


試験の全範囲を詳細に説明してあり勉強にはなるものの、通読に時間がかかる&若干退屈でつらかった…。それ以外にも解答テクニックや、午後問題対策の業務知識を深めるビジネスモデルの説明もあり、こちらは一読の価値はあった。

◇2013 徹底解説データベーススペシャリスト本試験問題


3年分の過去問と詳細な解説に絞った一冊。最初は5年くらいないと足りないのでは?と思っていたけど、結果的には3年分をしっかり理解する方が身になった気がする。解説は確かに詳しかったけど、説明が難解でわかりにくい部分もあったので、もしかしたら他にもっと良い本があるのかも…。とはいえ合格は間違いなくこの本のおかげなので、全体的には満足度は高かったと言える。

◆受験後の感想
午前1は一昨年の試験で通過していたため今回は免除。午前2は概ね解ける問題ではあったものの、最新の技術動向について用語問題や、一部初見の問題も含まれていて、余裕で合格ライン…といえる感覚では無く少し凹んだ。とはいえ多分大丈夫だろうと思える程度には解けたし、この時点で心配しても無駄なので、気分を入れ替えて午後を迎えるようにした。午後1は予定通り問1、問2を選択。どちらもそれほど目新しい問題は無く、時間内に全問題を解くことが出来た。午後2は問2の内容が複雑で、過去問で解いてきた問題よりも若干難しい予感がしたものの、当初の作戦を変えると混乱しそうだったのでそのまま問2を選択。実際に解いてみると予想通り不明点もかなりあったし、概念データモデルの作図がかなり複雑で時間内に全ては書き切れなかった。テストを終えてみての感覚としては、午前、午後1は合格ライン、午後2は多分大丈夫だけど配点次第では…という若干消化不良な結果に…。

◆結果
合格。午前2、午後1は想定通り、午後2は思っていたよりも点数をもらえたようで嬉しい。午後2は自己採点よりもちょっと点数が高かったけど、これは問題が例年よりも難しく、合格率調整の加点が入ったのでは?と思われる。
午前1:免除
午前2:76/100
午後1:80/100
午後2:78/100

◆所感
事前に計画を立て、ある程度勉強時間を割いてきた結果として、危なげない点数で合格することが出来たので満足できる結果となった。やはり合格の鍵は過去問を繰り返しとくことに尽きる。一問のボリュームが非常に大きいので、何度も繰り返しとくのは非常に苦しいけど、最低2回繰り返し解くことで、解き方が自然に身についたと思う。5年分を1周するよりは、3年分を2周する方が良い、という戦略は正しかったはず。過去問を問題、解答、解答シートのセットで2回分全部紙で用意したのも、過去問を解く際のストレスが無くなってとても良かった。また簿記やTOEICでもそうだったけど、勉強の過程で試験の全体像が把握できるようになってきて、事前に「午後2は●●でない限りは問1、問2を選ぼう」とか「こういう問題の時はこれくらい時間を掛けて解こう」といった戦略を考えられたので、当日あまり焦ることなく回答に集中することができたのも大きかったと思う。以後はしばらく英語に注力しようとは思うけど、少しして余裕が出来たら、プロマネかITアーキテクトにも挑戦してみたい。

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